ひかりと色 |
微力もあるが、何度も何度も撮影し直している。
軸の黒檀や紫檀といった濃くて固い質感の部分の色と、
やさしく染め上がった玉の部分の黄楊の色。
コントラストがあるので、
玉の部分を素直に写し取るのがむずかしい...。(とくに赤。)
撫子。やさしい桃色。
深緋。奥深い赤。
萌黄。淡い草色。
藍。かすれ具合が上質なデニムのよう。
玉かんざしは、私個人的に、
玉の先の扇部分のやわらかで立体的な曲線部分が好きなので、
それもなんとか伝えたいのだけど....リトライリトライ。
先日もチェリー材の家具の撮影をしながら、
当たるひかりの種類で、チェリーの放つ雰囲気ががらりと変わるなあ、と
あらためて思っていた。
午前中のひかり、雲の間からさす光、
夕方の横からさす光、白い壁にあたって跳ね返った光、
同じテーブルとは思えないほど表情をいきいきと変える。
色はたのしいなあ。
紅葉もそう。公園の紅葉はハラハラと散ってきている。
もうすぐ雨ふりそうな野球場にて。しっとりとした色の紅葉。