Thu, August-11-2011
モノ作りについて 〜技術の先生の話〜 |
中学で技術を教えておられるという先生が、工房へいらした。
先生は授業で、
“子供たちにさまざまなモノ作りをさせたい”という方針で、
木工、鉄、革、ガラス等多くの製作経験をさせるという。
「一生懸命に丁寧に手を動かしてひとつのカタチを作り、
それを長く使う(長く使えるものをつくる)という過程を通して、
モノとモノ作りのあり方を考え、生きていくきっかけにしてほしいし、
考える力を養ってほしいと思っている」
と先生。
一般に技術の授業では、“エコ”という名で、例えば、
ペットボトルを使ったプランター作りとかをさせる事が多いという。
先生はあえてそれも作らせて、それらをずっと教室に飾り、
しばらくたって藻などがついた状態のペットボトルをとりあげて、
1年後それを使っているか、
これからも使い続けるかなど考える機会をもうけ、
“美しさ”“愛着”のもたらす「豊かさ」を伝えようとしているという。
2年生時には、キッチンツールを作るのが課題だそうだ。
卒業生から「授業で作った作品を嫁入り道具にしました」と
連絡をもらうこともあるそうで、それはとても嬉しい、と。
私は、震災を経た今、
あらためて“モノ作り”周辺についてどのようにお考えかと先生に尋ねた。
今すぐやれる事も大事だけれど、
自らの足場、立ち方、生き方への考えを深め、固めていくという道も大事。
モノ作りはそのきっかけになると思うし、
ぼくはこれからもぼくができる範囲で、
子供たちにモノ作りの楽しさを教えていきたいと思う、と先生。
教材のひとつとして、MWC.の作品を使わせてほしい、
子供たちにみせ、さわらせ、私たちを紹介したい、と言っていただく。
......感謝。